北朝鮮による電磁パルス攻撃が脅威であると話題になっております。
この記事では【電磁パルス攻撃とはどういうものなのか】、【防御方法や対策はあるのか】、【電磁パルス攻撃の深刻な被害想定】の以上3点について分かりやすく説明していきたいと思います。
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電磁パルス攻撃とはどういうもの?
電磁パルス攻撃とはどういうものなのでしょうか?
兵器や電磁気学に詳しい人でしたら1度は聞いたことがあるかもしれませんが、普通に生活している限りあまり聞き慣れない言葉だと思います。
なので簡単に説明させていただくと、電磁パルス攻撃とは強力な電磁波を利用した攻撃だと考えて頂ければ大丈夫です。
北朝鮮はこの強力な電磁波を発生させるために核兵器を使用し、また広い範囲に深刻な影響を与えるために、核兵器を通常の高さ(数百mから数km)ではなく高高度(地上30~400kmの高さ)で爆発させようと企んでいるのです。
ちなみにですが日本の地上から高度100km付近で爆発させた場合、影響を受ける範囲は沖縄を除く日本列島ほぼ全域に達すると言われております。
次に、その影響についてです。
通常の核攻撃でしたら熱線や爆風、放射能が致命的なダメージとなりますが、電磁パルス攻撃を目的とする核攻撃では上記の影響はほとんどありません。
なので、人体への直接的な影響も同様にないと言われております。
これだけ聞くと「何も問題ないのでは…?」と思ってしまうかもしれませんが、その代わりに深刻となってくるのが【電力、通信、情報機器の破壊やインフラの完全機能停止】になります。
詳しい実例については後述いたしますが、身の回りにある物の95%以上は使用できなくなると考えて間違いないでしょう。
また、ただの停電レベルの話ではなく電子機器全てが破壊されるわけですから、連絡手段は無くなりますし電車も車も利用できなくなります。
加えて情報も一瞬にして遮断されるので、攻撃を受けたとしても何が起こったのか分からない人のほうが大多数だと思われます。
さらに都合が悪いことに、この状態から復旧させるには膨大な時間がかかるとされております。
元の状態まで戻すことを考えたら、どんなに早くても数年、下手をしたら十数年かかってしまうのもおかしくないとされているぐらいですから、「通常の核攻撃と同等、もしくはそれ以上の脅威」と考えられているのも納得できますね。
では、この電磁パルス攻撃がどういうものかある程度分かって頂けたところで、この攻撃に対する効果的な防御方法や対策はあるのでしょうか?
調べてみました。
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防御方法や対策はあるのか?
電磁パルス攻撃の性質上、核兵器の種類や爆発規模に関わらず一度でも高高度にて爆発してしまえばその影響を防ぐことはまず不可能であると言われております。
なので、唯一の防御方法は【核爆発する前にミサイルを迎撃すること】になるのですが、これも非常に難しいことを考えると、現時点における効果的な防御方法は残念ながらありません。
(究極的にあるとすれば、逆にアメリカ側から電磁パルス攻撃を仕掛ける…というのも考えられますが、それこそ戦争に突入してしまうことを考えると非現実的です。)
では、対策はどうなのかというと、情報として多層の電磁シールドによってある程度防ぐことができるとされておりますが、個人レベルで対策がどうこうできるといった方法はなく、そもそも日本においてはこの分野に対する対策が他国に比べて遅れていることも分かりました。
2017年8月27日に掲載された産経ニュースによると、電磁パルス攻撃に対する防護対策が進んでいるのは、米国やロシア、中国の他に、台湾や韓国でもインフラや軍を中心に進めれているとあります。
これに対して日本は、今年の秋ごろからようやく防護技術の動向調査を始めるというのだから、対策が進んでいないのももっともである。
北朝鮮による電磁パルス攻撃が現実味を帯びてきている今だからこそ、早急な対策をとって欲しいものである。
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電磁パルス攻撃の深刻な被害想定
仮に電磁パルス攻撃を受けた場合、深刻な被害がもたらされることは前述した通りだが、その内容についてもっと具体的に書いていきたいと思う。
まず最初に発生するのが、公共機関・交通機関の麻痺による大量の帰宅難民者である。
電気が止まってしまえば電車は動かないし、精密機器を含む車やバスも壊れてしまう可能性が大きい。それと同時に、街から明かりが消える。
次に予想されるのが、水道とガスの完全ストップである。
電磁パルス攻撃によってこれらが即時ストップするとは限りませんが、電気がストップしてしまう以上、数日後には確実に止まると考えられます。
加えて、ほぼ全ての電子機器が完全に壊れてしまうことから、一切の情報は遮断されてしまいます。スマホや携帯は元より、乾電池式のラジオでさえも使えなくなってしまうことから、救助や支援の情報を受け取ることもできなければ、伝えることもできません。
さらに、悪夢は続きます。
原子力発電所への電力が停止した場合に、備えの予備電力で対応できればよいのですが、それさえも破壊されてしまっていた場合、福島原発のようにメルトダウンを引き起こしてしまう可能性も十分に考えられます。
ちなみに、現在稼働中の原子力発電所は鹿児島県の川内原発1、2号機と愛媛県の伊方原発3号機、福井県の高浜原発3、4号機の計5基が稼働中です。
今後、徐々に再稼働される原発は増えてくるであろうと考えられておりますが、周辺にお住いの方々は少しでもこういった危険意識を持って頂けたらな…と思います。
そして…最後になりますが、攻撃を受けてから数日程度で圧倒的な物不足に陥ります。
交通・通信が復旧されなければ物流も停止されますし、お店も営業どころではなくなります。
また、銀行もATMも使えなくなるので、お金も引き出せなくなります。
クレジットカードにしても、専用の機械が壊れてしまうので使用できなくなるでしょう。
一瞬にして何もできない状況になってしまうことから混乱・悲観してしまうことは間違いないですが、冷静に考えれば「完全自給自足の長期サバイバル生活の始まり」と何ら変わりません。
もっとシンプルに考えれば、日本全体が原始時代に逆戻りしたといえばイメージしやすいでしょうか。
なので、そのような状況になることを見越して、どれだけ事前に準備・備蓄ができていたかが運命の分かれ道だと言っても過言ではないでしょう。
唯一の救いは、電磁パルス攻撃自体は人体にさほど影響がないとのことなので、何が何でも生き延びる気になれば幾らでも対策のしようはあります。
まぁ、一番の対策は北朝鮮に攻撃させないようにすることが重要なのですが…。
いつ暴発するかは誰にも予測できませんよね。
そうならないよう祈ることでしたら誰にでもできますが、もっと現実的に考えるのでしたら、どれだけ事前に備えられるかの方が何倍も大切に思えます。
「あの時、こうしておけば良かった…」などと後悔することのないよう、少しだけでも考えていただけたら嬉しく思います。
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以上、最後までお読み頂きありがとうございました!m(_ _)m
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